チャットボット導入で20年来の社内の問い合わせオペレーションを革新!属人化した暗黙知を解消し、導入後およそ半年で返答所要時間と処理工数を6分の1に削減!

ヨーロッパの邸宅をイメージしたウェディング施設を運営する『アニヴェルセル株式会社』。「アニヴェルセル」とは、フランス語で“記念日”を意味する言葉で、“幸せは祝福されると記念日になる。”をコンセプトに、さまざまな記念日事業を展開しており、東京都立川市に1997年に日本初となるゲストハウス型ウェディング施設を開業、オリジナリティにあふれた記念日を自分色にプロデュースできる“ゲストハウスウェディング”スタイルの先駆けとして20年以上にわたって業界をリードしてきた。開業25周年を迎える『アニヴェルセル 表参道』(2023年9月リニューアルオープン予定)、日本最大規模『アニヴェルセル みなとみらい横浜』など魅力あるウェディング施設を全国に10施設展開している。

お客様の憧れを叶え、特別な記念日を想い出に刻むことのできるウェディング空間で高い人気を誇る同社において、各施設で働く現場スタッフの働きやすさは生命線だ。現場でのこまやかなやり取りに加え、休暇制度や経費にかかわることなど、総務経理スタッフの確認問い合わせの繁忙は、常に課題としてあがっていた中、2020年の新型コロナウイルスの感染拡大によって、ブライダル事業は休業を余儀なくされた。こうした状況をきっかけに結婚式のオペレーションを見直し、思い切った業務改革を行なうなかで導入されたサポートチャットボットはどのような役割を担っているのか。導入の背景、そして問い合わせ業務効率化に大きく貢献したサポートチャットボットの成果についてお話を伺った。

アニヴェルセル株式会社
営業推進部 責任者 村上 亮介 氏
営業管理部 総務経理支援担当 中西 博昭 氏

課題

コロナによる休業をきっかけに20年来の社内の問い合わせオペレーションを見直し“属人化している暗黙知”を形式知へと変える業務改革を目指してサポートチャットボットを導入!

2020年の新型コロナウイルスの感染拡大の影響を受け休業状態が続く中で、同社では「業務改革推進室」を立ち上げ、これまでの結婚式オペレーション全般の見直しを図ることとなった。業務改革プロジェクトを担当した村上氏は「コロナ禍によって、開業から20年以上変わることのなかった社内問い合わせオペレーションを見直すきっかけになりました。そんな中で課題に浮上したのが、各店舗に常駐している経験値が高くて知識と経験の豊富な総務経理担当のスタッフに問い合わせが集中し、同じような質問が多く寄せられ返答・対応に時間と工数を要しているという状況でした」と振り返る。

「弊社ではこれまで、私も含めて“どんなことでもわからないこと”はベテランの総務経理担当に聞いて解決するという文化が根付いていたんです。不可欠な部署ではあるものの、それでは属人化が進むばかりで、適材適所を活かせず社内の人事にも影響が大きい。そこで、各店舗の総務経理担当の業務効率化を目指し、問い合わせ業務はサポートチャットボットに担ってもらう体制へ舵を切ることになりました。」(村上氏)

そこで、属人化してしまっている暗黙知(担当者しか答えられない知識)を、形式知(誰でもほしいタイミングで得られる状態)にすることを目的に、チャットボット導入の検討を開始。親会社である『AOKIホールディングス』にて導入され75%もの作業工数カットという成果実績もあったサポートチャットボットを2022年6月に導入した。

村上氏は「未経験のスタッフやパートさんにでも、総務経理の業務を担っていただける、全社的にも自らチャットボットに質問し自己解決することで知識を深めてもらいたい…そんな狙いもありました」と語る。属人化に頼ってきた業務と知識・経験を、全社員に開放し、効率化する――。そんな新たな業務スタイルへの改革の一翼を、サポートチャットボットが担うこととなった。

解決策・運営方法

チャットボットの会話履歴をもとに簡単にQ&Aを更新できる即応性の高さが魅力!緊急性の高い問い合わせの即時対応や、直接は聞きづらい疑問の解決にも貢献

チャットボットには、総務経理に関する内容に加えて、兼ねてより問い合わせの多かった労務や顧客情報管理システムについてのよくあるQ&Aを登録。現場スタッフへの内容確認とフィードバックを重ね、さらに聞き取りから浮上したイレギュラーな質問も補完しながら登録を進めたという。

運用を担当する中西氏は「会話履歴の確認がしやすく、会話上でつまずいたスタッフの検索キーワードから類義語の追加、Q&Aの修正や見直しまでワンストップでできるのが魅力です。運用開始当初に、会話履歴を確認しながら、問い合わせの多かった労災関連などのQ&Aをすぐに盛り込むことができたのも運用面では大きな成果。こうした改善点の見つけやすさと即応性は、使い勝手の良さに直結しています」と話す。また、バラバラに保管され更新もままならなかった各種マニュアルの刷新も、サポートチャットボットの導入とともに着手。「マニュアルを探す手間に加えて、正しい情報が見えづらかった課題が、サポートチャットボットで紐づけされ、マニュアルが整理されたことで更新作業も随時行えるようになりました」(中西氏)という。

サポートチャットボットは、中西氏を含めて各部署の担当スタッフ3名で運営。月に2回~3回のミーティングを行ない、密にやり取りを行ないながら、改善と内容の充実を図っている。

村上氏によると「例えば、労災など緊急性の高い問い合わせが発生すると、すぐに担当者に質問する習慣がついていたのですが、チャットボット導入後すぐに登録できたことで、人に頼ることなく必要書類のダウンロードまで可能になりました。また、産休や育休といった制度の問い合わせが増えたことから、これまで上司に聞くタイミングをもてなかったスタッフや、直接聞きづらかった質問をサポートチャットボットで解決できるようになった副次的効果も感じています」という。

成果

リニューアルした初月で利用者はなんと約6.5倍!
電話・メールの問い合わせ数も25%削減し、社内全体のDX化に貢献

サポートチャットボットの導入からおよそ半年で、各担当者、本社窓口での問い合わせ対応の所要時間は6分の1に削減した。
社内のチャットボット利用者数は徐々に増えており、現状の利用率は20〜30%ほど。中西氏は利用率をさらに高めるために周知活動にも注力している。「サポートチャットボットの名称を“チャボちゃん”として周知しています。店舗のスタッフから問い合わせが来たときには『チャボちゃんに聞いてみて』と積極的にアナウンスすることで、スタッフからも“意外に情報が多く頼りになる”、“チャボに頼ってみよう”という声をいただいており、徐々に浸透してきている実感はあります。これまで本社窓口でしか対応できなかった問い合わせ内容も、チャボで解決できる回答も増えています」という。

こうした大きな成果が得られている一方で、問い合わせ業務の効率化と、属人化していた総務経理担当者の暗黙知を形式知にするという業務オペレーションの改革は、まだまだ道半ばだという。「各店舗に一人ずつ所属していた総務経理担当責任者を、一人が2〜3店舗をマネジメントする体制にし、現在は4人がエリアマネージャーとして、メインで活躍していただいていますが、まだまだ4人の対応負担が大きい状況です。導入半年で大きな活躍してくれているサポートチャットボットですが、さらなるQ&Aの充実と社内周知を今後の目標として捉えています」(村上氏)

今後は、「社内イントラや社内報などでも、チャボの更新情報を発信するなど周知を進められればと考えています」と中西氏。村上氏も「PCを持っていない各店舗の現場スタッフこそ日々の業務の中で質問したいことやわからないことが多くあると思うんです。今後は、そうしたスタッフが使える個人デバイスを導入して、現場でチャボにアクセスできる環境を築いていければと考えています」と今後の展望を語った。

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