月2,000件の会計関連の問い合わせを『ロボK』で70%削減を実現!直感的な管理画面だからこそ実現できた、分担制運用のコツとは

200社にも及ぶ『三菱地所グループ』において、マンションやビルなどの総合管理サービスを担う『三菱地所コミュニティ株式会社』(以下、三菱地所コミュニティ)。創業以来50年にわたって蓄積されたノウハウと確かな実績をもち、資産価値の維持・向上を目指した提案型のコンサルティングも展開。総合管理事業の枠を超えた“新たな価値提供”に挑み続けている。その中でも、マンション総合管理事業では、『三菱地所レジデンス』が手がける分譲マンションブランド『ザ・パークハウス』をはじめ、全国に4,300棟、33万戸以上(2023年3月31日時点)の管理実績を誇る。

マンションの維持管理業務を行う上で、住居の現場に赴き保守・修繕などのニーズを深く吸い上げるフロント担当者と、本社でサポートを担うバックオフィスのスムーズな連携が欠かせない。中でも会計業務に関する問い合わせは、約800名のフロント担当者から頻繁に寄せられ、月に2,000件にも上っていた。こうした問い合わせ対応業務の効率化を図るべく、2022年7月に導入したのがサポートチャットボットだ。ここでは、問い合わせ数を大幅に減らすことができたという注目の導入事例を、サポートチャットボット活用術とともに紹介していく。

三菱地所コミュニティ株式会社
マンション事業本部 組合会計部 企画業務室 企画業務グループ長
兼 資金・出納室預金照合グループ長
長田 達矢 氏

マンション事業本部 組合会計部 集計・決算室長
兼 決算1グループ長
國坂 和 氏

課題

4,300棟あるマンションの総合管理を担うフロント担当者から寄せられる問い合わせ数は月に2,000件!
問い合わせ対応の自動化をめざし、誰もが扱いやすくメンテナンスも手軽なチャットボットを求めていた

『ザ・パークハウス』をはじめとした全国4,300棟33万戸のマンションの総合管理を行う三菱地所コミュニティ。同社で会計業務を担うのは、10グループ150名が所属する組合会計部だ。それぞれのグループごとに、口座管理や支払い関連、決算書作成などの業務を日々行っている。こうした中で、フロント担当者からの問い合わせが負担となっている状態は大きな課題となっていた。國坂氏によれば「会計関連の問い合わせは、グループ全体で月に2,000件ほどあり、組合会計部ではありとあらゆる問い合わせに対応していました。中には一度の電話で、グループをまたぐ問い合わせもあります。フロント担当者がどのグループへ問い合わせたらよいのか迷うこともあれば、会計担当者間でのたらい回しが発生することもあり、お互いに時間を無駄にしてしまうことも多々ありました」と当時を振り返る。

三菱地所コミュニティ株式会社
マンション事業本部 組合会計部 集計・決算室長 兼 決算1グループ長 國坂 和 氏

口座関連、支払い関連、決算書についてなど、回答は会計担当のスペシャリストに委ねなければならないケースも多く、特定の会計担当者への属人化も課題になっていた。一方、フロント担当者もお客さまに対して回答を急ぐケースが多いため、「スピードだけでなくサービスの質という点で考えても、どうしても電話での問い合わせが多かったんですね。そこで、問い合わせ対応を自動化し、フロント担当者、会計部メンバー両方の作業効率の向上を目指してチャットボットの導入の検討を開始しました」と語るのは長田氏だ。

三菱地所コミュニティ株式会社 マンション事業本部 組合会計部
企画業務室 企画業務グループ長 兼 資金・出納室預金照合グループ長 長田 達矢 氏

選定のポイントなったのは、フロント担当、会計担当の両方にとって使いやすいことと、メンテナンスが快適にできることだった。「実際に複数のチャットボットを操作してみたところ、ユーザーローカル社のサポートチャットボットが利用する側にとって扱いやすく、管理する側にとってもメンテナンス性が優れており、利用状況が一目でチェックできる管理画面の見やすさも決め手となり導入を決定しました」と國坂氏。

解決策・運営方法

ユーザー視点の使いやすさにこだわって設計したチャットボット『ロボK』
10のグループそれぞれの運用担当が分担して管理するなかで、管理画面の使いやすさがスムーズなメンテナンスの鍵に

チャットボットのシナリオ作成にあたっては、グループごとに質問の多い項目からQ&Aを作成。長田氏は「FAQが用意されているわけではなかったので、それぞれのグループでチャットボット運用担当を決めて、分担して作成していきました。作成したQ&Aは700ほど。シナリオ構築する際には、ユーザーローカル社の丁寧なサポートを受けることができ、適切な階層の深さや選択肢の数をルール化し、煩雑にならないように作成できたと思います。こだわったのは、フロント担当者視点での使いやすさです」と導入時のポイントを語る。

長田氏は「フロント担当者が初めて使ったときに“使える”と思ってもらえるように、まずは部署内だけで公開し、わかりにくい回答の調整や、よく使われる話し言葉なども類義語に登録するなど、メンテナンスに注力する準備期間を2か月ほど設けました。メンテナンスは本当に簡単なので、各グループ担当もスムーズにメンテナンス作業を使いこなしていましたね。また、実際に問い合わせを受ける側が、ユーザーとしてチャットボットを使用することで、担当ごとの回答のブレもなくなり標準化も進んだと感じました」という。

回答精度を高める際には「未解決となったシナリオは、キーワード自動抽出機能と問題解決ランキングで即座にチェックできて便利です。未解決ワードがランキングで表示されるので、改善ポイントがすぐわかるんですよね。用意ができていない回答は、手軽にシナリオへと追加できる。管理画面の使いやすさを実感しながらメンテナンスを行えました」と國坂氏は語る。

現在は「10のグループのメンバーがチームプレイで運用をしています。グループごとに解決率をチェックしながら運用ができているので、四半期ごとに集計したデータ集計をチェックし、全体の定期メンテナンスは半年に一回ほど」(長田氏)という。

チャットボットアイコンは部署から募集し、「親しみやすいように、と『ロボK』と名付けました。名前の由来は会計のKです(笑)」とは國坂氏。また、社内ミーティングの時や、電話問い合わせがあったときに「『ロボK』を使ってみてください」と伝えることで、フロント担当者への認知も広まっていった。現在では、フロント担当者の6割ほどが活用しているという。

成果

月に2000件もあった問い合わせが70%削減!
分析データを活用した日々のメンテナンスや、AIのサジェスト機能により平均返答率95%をキープ、ユーザーの疑問解決に手応えを感じる

以前は、月に2,000件もの問い合わせが殺到していたが、現在では、チャットボットが95%の高い平均返答率で解決に導けているため、月の問い合わせ数は600件弱と導入前と比較して70%もの削減を実現した。この成果について伺うと「最終回答が出た際に未解決となった(「いいえ」を押された)回答の傾向を、シナリオの経路分析やワードクラウドなどから視覚的に把握できるので、今では、メンバーそれぞれが的確なメンテナンスをできていると感じています。今では日常業務のひとつという感覚で、メンテナンスが大変ということもありません」と國坂氏。

また、フリーワードを入力した際には、AIによる的確なサジェスト機能で、ユーザーが求める回答へと導けている手応えも感じているという。長田氏は「問い合わせが多いけれど、シナリオに配置しづらいような回答は、一問一答で用意しておくなどの、回答バリエーションが選択できるのでとても便利です」と笑顔で話す。

非常に大きな成果を出したサポートチャットボットだが、今後のさらなる活用については「現在はフロント担当者の6割ほどが活用してくれていますが、一度使えばその使いやすさを実感できると思いますので、今後も『ロボK』の周知を社内で広げつつ、返答率も高水準を維持できる体制を続けていきたいですね」と國坂氏。

またアップデートや新機能の実装がサポートチャットボットの魅力という長田氏は「今後は、搭載されているChat GPT機能の活用を深めたいですね。例えば、Q&Aの新規作成が必要なリリースが出された際に、ChatGPTで想定される質問と回答を自動生成することで、ゼロから作成するよりもはるかに業務効率が見込めるのでは、と考えています。また、既にある回答を改善アシスタント機能で、より精度の高い回答作成に役立てたりと、業務効率化の可能性はまだまだ秘めていると感じています」と期待を込めた。

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