自動音声応答(IVR)機能を活用し入電数を減らしながら、店舗売上は最大6倍に! 電話の取りこぼしによる予約の機会損失や、対応コストの問題を解消。チャットボットの会話履歴を経営判断の材料にも活かす。

1977年の創業以来、行列の絶えない人気寿司店が評判を呼び、現在では国内外で店舗展開する『株式会社梅丘寿司の美登利総本店』(以下、梅丘寿司の美登利総本店)。新鮮な食材、磨き抜かれた職人の技、そして寿司に対する情熱とお客さまの気持ちを考える心。この3つのコンセプトを軸に、旬の新鮮な食材をリーズナブルな価格で楽しめ、常連客はもちろんのこと老若男女を問わず新たなファンを獲得し続けている。

東京・世田谷にある『総本店』をはじめ都内を中心に30店舗(テイクアウト専門店、海外6店舗含む)を展開(2022年7月現在)。どの店舗も行列のできる寿司店として人気を集めている。その一方で、来店予約やテイクアウト注文の電話が殺到しており対応業務に大きな課題を抱えていた。そこで、導入したのが自動音声応答システム(IVR)を搭載するサポートチャットボットだった。煩雑化していたお客さま対応業務を解決へと導いた同社の活用事例を紹介する。

株式会社梅丘寿司の美登利総本店
  • 営業本部 営業推進部 保坂氏

課題

ピークタイムには電話問い合わせが殺到!
電話の不通による機会損失と、年間数千万円相当の対応コストの改善を目指し、自動音声応答システム搭載のサポートチャットボットを導入。

幅広い客層から支持を集める寿司店(イートイン・テイクアウト)を国内外で展開する梅丘寿司の美登利総本店。特にランチ、ディナーのピークタイムには各店舗で行列が絶えないほど人気を集めている。同社では長らく電話での問い合わせ対応を行ってきたが、ピーク時には予約や営業時間、テイクアウト注文についてなどの問い合わせの電話が殺到していた。保坂氏に話を伺うと「店舗では席数と1日の売り上げが限られているため、人員体制を増やせない状態でした。電話対応をしている間は、他のお客さまからの電話は不通状態になるため、予約の機会損失は計り知れない状況となっていました」と振り返る。また、「寿司店ではテイクアウト注文の電話にはかなりの時間をかけています。1回の電話を平均5分として、1日にかかってくる着電数、店舗数を年間で想定すると数千万円単位に」(保坂氏、以下同)と、電話対応にも巨額のコストを割いているという。

こうした電話対応の課題解決に向けて、2021年11月にオンライン予約システムを導入。しかし、「電話でのお問い合わせに慣れているお客さまが多く、なかなか課題解決には繋がりませんでした」と保坂氏。そこで、自動音声応答システムの導入検討を開始したという。

サポートチャットボットでは、電話での自動応答終了後にSMSの自動送信に対応でき、「当初、自動音声応答システムと予約サイトのURLを送信するツールは別物だと想定していたところ、ユーザーローカル社では1つのツールで完結できるうえ、チャットボットツールも使用できるということで“探していたのはこれだ!”と即決でした」。「サポート体制が手厚いので導入はスムーズに進めることができました」と、2022年4月1日には全ての国内イートイン店舗にて実装した。

解決策・運営方法

自動音声応答システムでオンライン予約へスムーズに誘導!チャットボットへのフリーワード入力の履歴からお客さまの声を反映した改善も実施。

導入効果は利用開始直後から体感できたという保坂氏。「予約のお問い合わせから予約完了までへと至るお客さまの動線がスムーズになりました。スマートフォンをお持ちのお客さまであれば、オンラインで予約してくださっている印象ですね。もちろん電話でのお問い合わせもお受けしていますが、導入前に比べると余裕を持ってご対応できていると感じています」と話し、サービス向上にもつながっているという。

また、「ご予約以外にも問い合わせの多かった“お酒の提供はありますか?”、“駐車場はありますか?”といった質問もサポートチャットボットに載せることで問い合わせ数削減につながっています」と、導入時の想定以上に活用の幅を広げている。中でも、フリーワード入力による問い合わせが、お客さま視点への気付きになることも多いという。「弊社では席予約をしていない店舗があり、予約サイトではその店舗名を載せていなかったんですね。ところが、予約をしていない店舗へ“予約はできますか?”という問い合わせが増えたんです。サイト上では予約できないこともしっかりと明記しなければ、ご理解いただけないことに気づきましたね。こうした気付きをはじめ、チャットボットは日々改善をしていくことが大事だと感じています。」という。

フリーワードで入力された内容は保坂氏が毎日チェックし、回答の充実・改善に役立てている。「フリーワードで入力された内容をランキングでチェックできるので“お客さまの生の声”から解決の優先順位を決めることができるのはとても便利です」と語る。メンテナンスの所要時間を伺うと、「導入当初はそれなりに時間をかけていましたが、現在では1日に5分ほど。Q&Aの追加や調整が発生した場合でも1時間はかかりません」と、管理画面の扱いやすさも魅力だという。

成果

売上最大6倍の店舗も! 電話問い合わせ数は減りながらも注文数は増加。オンライン予約への誘導に成功。

座席予約とテイクアウト注文の問い合わせに自動応答できるようになったことで、「店舗へ来て予約するお客さまが圧倒的に減りましたね。以前は“電話が繋がらないから”と来店してご予約をいただくお客さまもいたのですが、現在では来店して予約をするお客さまは90%ほど減ったと感じています。予約専用番号から自動音声応答によって予約店舗を選択できるので、スムーズにオンラインで予約していただいています。さらに、複数の要因はありますが、導入した翌月の売り上げが、伸びの大きい店舗では6倍に、それ以外の店舗でも2倍以上になっています」と絶大な成果があったという。

「店舗スタッフから1日中電話が鳴り続けるという感覚はなくなり、比較にならないほど問い合わせは減ったと聞いています。電話問い合わせは減ったのに、注文数は増えているんです。予約のお客さまへ提供するメニューは事前に用意ができるので提供時間も短縮でき、お客さまの回転数を増やしながら、サービスやお客さまの満足度の向上にも直結しています。」と手応えを感じているとのこと。

また、サポートチャットボットへの問い合わせ内容から、よくある質問をチェックすることで「経営判断の材料になっています」とも。「例えば、これまで予約を受け付けていなかった店舗への問い合わせが多いと、“これだけ多くのお客さまに求められているから”と予約できる店舗へ変える判断ができるんです。また予約数がはっきりと見込めるので、無駄な仕込みも必要なくなるなど、全体的にいい波及効果を得ています」。

サポートチャットボットの導入によって「お客さま対応のバリエーションが広がりました」と笑顔を見せる保坂氏。今後は「チャットボットで解決できなかった場合にオペレーターにチャット可能な有人チャット機能の活用も検討したいと考えています。これまで、寿司店の自動応答化は難しいと考えていましたが、実際に使ってみると電話対応工数を削減しながら、これまで以上にお客さまの声を反映し改善することができるようになるなど、活用できるポイントはまだまだあると感じています」と力強く語った。

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