返答にスピードを求める若年層の顧客にチャットボットが効力を発揮!繁忙期の問い合わせが50%減少し、購入への好影響も。

 韓国発の化粧品メーカー『アモーレパシフィックグループ』は、世界各地で多彩なコスメブランドを展開中だ。日本へは2011年に東京・新宿に初進出。ワクワクする遊び=“Makeup Play”をコンセプトにした『ETUDE HOUSE』は脚光を集めており、現在では日本各地に36店舗を構えるうえ、オンラインストアでは限定コスメなどを販売。10代、20代の女性を中心に人気を誇っている。

ETUDE HOUSE ウェブサイト
スキンケアからメイクアップ商品まで話題のアイテムを数多く取り揃えたWebサイトには、イベント情報や特集記事など多彩な情報も掲載されている(https://www.etudehouse.com/jp/ja/

 2019年にスタートした新サービス『パーソナルカラー診断』は受付開始直後から予約が殺到するなど、ファン層は着実に拡大している。そこで課題として浮上したのが問い合わせの増加だった。クオリティの高いWebサイトでサービス向上を見据える『アモーレパシフィックジャパン』では、どのようにサポートチャットボットを活用しているのか。その事例を紹介していく。

課題

「すぐに答えがほしい」という若年層がメインターゲット。回答スピードが求められる中でサポートチャットボットの採用へ。

 流行のメイクを気軽に楽しめることで人気の韓国コスメ『ETUDE HOUSE』。日本でも高い人気を誇り会員数も堅調に伸ばし続けている。ただ、会員数が伸びる中で課題として浮上したのが、問い合わせの増加だった。特に年初の福袋シーズンには、外注しているコールセンターへメールでの問い合わせが殺到。既存の体制では対応しきれず増員する状況だったという。そんな中で10代、20代というETUDE HOUSEの顧客層を念頭に置いた改善をしたかったと話すのは竹原さん。「チャットでのコミュニケーションに慣れ親しんでいるお客様が多いので、電話でのお問い合わせは少ないのですが、メールのお問い合わせに対しては、すぐに答えが欲しいというのが特徴です。24時間以内のご返答を心がけていても、年始などの繁忙期には休業日を挟むため回答が遅れてしまうこともありました。」

ETUDE HOUSE
(左)エチュード事業部 EC運営担当 関野彩子氏 (右)エチュード事業部 EC運営担当 竹原沙織氏

 当初は1対1での有人チャットの導入を考えたというが、体制面でもコスト面でも大きなハードルに。そこでチャットボットの導入を検討することになった。ユーザーローカルの『サポートチャットボット』への決め手は、低コストでスモールスタートできることだった。関野さんは「こちらの理解も深めていない中で、コストを抑えたいのはどの企業も同じだと思います。そんな中でローコストなだけでなく導入の手間も少ない。その中でさまざまな機能を試せることも大きな魅力だったと思います」と話す。

解決策・運営方法

既存のFAQデータでスモールスタートし、適切なチューニングを実施。会話データの分析から顧客が求めるポイントを明確化。

 以前からメールの問い合わせで目立っていたのがFAQに明記されてある内容の質問が多いことだった。そこで、「導入にあたって、まずはFAQの内容をそのままサポートチャットボットのフォーマットへと落とし込む作業から始めたのですが、想像以上に手軽にできたのが印象的でした」とその使いやすさを語るのは関野さん。

 運用を進めていく中で、ユーザーローカル側からの適切なサポートが役に立っているとも話す。「運用する中で私たちだけでは気付けないような改善方法をカスタマーサクセス担当の方が提案してくれて助かっています。」(関野さん)。そうした連携を取りながら得たQ&Aの効果的なチューニングがデータの蓄積となり、回答率が非常に高くなったという。

 さらに、「お客様が知りたかった情報をより明確化できた」と話す竹原さんは「福袋やバレンタインといったチャットボットでよく検索されているキーワードはニーズのあるものなので、チャットボットで最初に出てくるメッセージにキャンペーンページへのリンクを配置するなど、サイトのユーザビリティ向上にも役立てています」とも。

成果

繁忙期の問い合わせ数が50%減!チャットボット利用者のコンバージョン率はサイト全体のコンバージョン率の約8.9倍という結果に。

 2019年の年始の繁忙期にはコールセンターの受電レポートによると、FAQで説明されている内容の問い合わせは激減した。関野さんは「導入から2年、トラフィックが上がっている中で、お問い合わせはほぼ半数になりました。今年の福袋シーズンは増員せずとも対応が可能になりました。コールセンターの負担も軽減できていると感じています」とその手応えを語る。また、本社への電話問い合わせも減ったことも大きな効果だ。「チャットボットで解決できることが増えたことで、電話でのお問い合わせが減ったことも一因になっていると考えています」とは竹原さん。また、チャットボットを利用したユーザーのコンバージョン率はサイト全体のコンバージョン率と比較しておよそ8.9倍というデータからチャットボットによって購入促進に繋がっている可能性も示唆された。

 その一方で、「チャットボットは活用すればするほど効果的な運用方法が見えてくるものだと感じています。まだ使いこなせていない機能もあるので、今後はさらにチャットボットを進化させていきたいですね」(関野さん)とさらなる活用を見据えている。

 アモーレパシフィックジャパンでは、メンバーシップアプリに加えて、2019年の春には一人ひとりに合うメイクアップ体験を提供する新サービス『パーソナルカラー診断』をスタート。アプリはローンチから1ヶ月で10万ダウンロードと好評だ。当社では早速このサービスのFAQをチャットボットへと反映。反響は大きいという。パーソナルカラー診断は店頭でのサービスだが、「チャットボットで事前に疑問を解決してから来店してくださることで、店頭でのサービス運営もスムーズに運営できるのでは」とは関野さん。また「アプリをご利用いただく中でも聞きたいことはあると思います。今後はチャットボットの“すぐ解決できる”という利便性をアプリでも体感いただけるよう、アプリ内へのチャットボット設置も視野に入れています」と展望を語った。

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