問い合わせ70%削減の成果にとどまらず、ベビーギフト選びなどの“商品レコメンド”でオンライン接客にも活用!直感的な管理画面だからこそ実現した、お客様に寄り添ったチャットボット運用方法とは
1998年の創業時から、“気軽に出せる価格帯で、オシャレな子ども服”をコンセプトに、ベビー・キッズを中心としたファッションアイテム(服・雑貨)、玩具などの企画・製造・販売を行う『株式会社F・O・インターナショナル』。『BREEZE』『apres les cours(アプレレクール)』『ALGY』『F.O.KIDS』などベビーからジュニアまでの多彩なブランドを、全国200以上の店舗で提供している。また、“ベビー・キッズの総合企業”を目指し、2022年には体操教室『BREEZE LAB(ブリーズラボ)」をオープンするなど、教育事業にも乗り出している。
近年では、オンラインストアの需要の高まりからEC事業にも注力している同社。各ブランドの幅広い商品をカバーする公式通販サイト『F.O.Online Store(エフオーオンラインストア)』でも店舗でお買い物をしていただくのと可能な限り同じようなサービスを提供したいという想いのもと、2021年3月にお客様向けにサポートチャットボットを導入した。ここでは、導入の背景から、大幅に問い合わせ対応工数を削減した運用方法に加えて、商品レコメンドによるオンライン接客での活用についてお話を伺った。

ネット販売部 ネット販売課
次長 金子 裕明 氏
ECカスタマーサポートチーム 戸田 泉 氏
ネット販売課 藤村 桃子 氏
課題
連休明けには数百件もの問い合わせが集中!オンラインストアでの“納得”と”満足”のお買い物のために、リアルタイムでお客様の疑問を解決すべくチャットボットを導入
豊富なラインナップからベビー・キッズアイテムを手軽に購入できるオンラインストアに注目が集まるなか、問い合わせ対応業務の繁忙は大きな課題だったという。カスタマーサポートチームの戸田氏によれば、「オンラインストアのご利用ガイドやFAQをご用意していたものの、やはりお電話、メールでの問い合わせが多く、繁忙期の連休明けには数百件ものお問い合わせが集中することもありました」という。問い合わせ対応の体制は、店舗での接客経験があるカスタマーサポートチームの3名。一つひとつの問い合わせに対して、丁寧な対応を心がけているも一方で、「サイズやカラー間違え時の交換」「注文キャンセル方法」など発送前までに急ぎの回答が必要な問い合わせも多く、問い合わせへの回答が休日を挟んでしまい、既に出荷済みのためキャンセルできないというケースも発生していた。「何よりもお客様をお待たせしてしまうことが大きな課題でした。お返事が遅れ、リアルタイムで解決できないことで、せっかくの楽しいお買い物の“納得度”も“満足度”も下げてしまうリスクを軽減することは急務でした」(戸田氏)。

ECカスタマーサポートチーム 戸田 泉 氏
そこで、日本製で、お客様にとっても運用する側にとっても使いやすい仕様、サポート体制もしっかりしているという決め手からサポートチャットボットを2021年3月に導入。問い合わせ対応業務の効率化と顧客満足度の向上に加えて、チャットボットを使った“商品レコメンド”で、オンライン接客を通じた新規顧客の獲得にも活用することを想定していたという。
解決策・運営方法
ユーザーの動向を一目で掴める管理画面だからこそ、お客様目線に立った言葉のチューニング、 Q&A設計が可能に! “商品レコメンド”をシナリオに盛り込み、お客様が楽しめるベビーギフト選び体験を提供
サポートチャットボットを導入したことで、「お問い合わせに対して何を求められているのかがわかるようになり、チャットボットならではのお客様に寄り添えるポイントの発見がありました」と話すのは戸田氏。まずは、「未解決ランキング」「シナリオ不一致」といったチャットボットが回答、解決できなかった内容のランキングデータから気づきを得て、表記揺れを集約するために類義語の充実をはかったという。「例えば、多くいただいていた“配送”についてのお問い合わせでは、お客様によっては“配達” “荷物”など問い合わせに使用いただく言葉はさまざまです。こうしたQ&Aのメンテナンスすべき項目がすぐに判別できる点がとても便利ですね。管理画面から把握したユーザーの動向をもとに、回答を急ぐような“注文キャンセルの方法”といった内容については、『よくある質問』と目立つようにチャットボット内に表示することで、最短ルートでお客様が回答にたどりつけるよう留意して運用しています」と戸田氏。何よりユーザー目線の使用感を第一に運用できるのは大きな魅力だという。
一方で、新規顧客をターゲットにした“商品レコメンド”もチャットボットで展開している。藤村氏によると「店舗勤務の経験から、ベビーギフトをお求めにご来店されたお客様は、こちらからお声掛けして、ご要望をお伺いしていく中でご購入いただくケースが多かったんです。やはり、ベビーギフトは、どのお客様も大いに悩まれるもの。そこで、サポートチャットボットを活用すれば、お客様がお求めになりたい商品の幅とポイントを絞ったご提案ができ、オンラインでも楽しくギフト選びができるのでは、と考えました」。

藤村 桃子 氏
お客様自身がアイテムを選びながら、商品に対しての理解と納得を深められるように、店舗勤務での経験に加えて、チャットボットを通して把握したユーザーの動向を加味しながら、 提案内容を充実させたり、簡潔に求めているアイテムへと導けるようなシナリオにする工夫も日々行っているという。藤村氏は「普段はベビー・キッズのアイテムをご購入されないけれどもギフトを選ぶ、そうしたお客様に対して、ご提案型のチャットボットをご用意することで、新規の方にもリピートしてオンラインストアを使っていただければ嬉しいですね」と話す。

成果
殺到していた電話、メールでの問い合わせは繁忙期では70%減!チャットボットを使ってギフト選びをするユーザーも定着し、CVRも向上
これまで大きな課題だった電話、メールでの問い合わせ数は、繁忙期ではおよそ70%減と大幅削減に成功し、平均返答率も98%以上というハイアベレージを維持している。「特に商品キャンセルや発送についてのお問い合わせが格段に減ったと感じています。会話履歴、解決率などをチェックすると、よくある質問については、お客様ご自身で解決されていることもわかってきました。年間を通してお電話での対応、メールを確認してからお返事までにかかる工数・時間がかなり削減されましたね」と成果を語るのは戸田氏。「やはり、お待たせせずにすぐに解決できるというのは、対応品質において大切な点。サポートチャットボット導入によって、有人対応が必要な緊急性の高いお問い合わせにリソースを割けるようになったことは、大きな成果だと感じています」。
商品レコメンドを公開してから1年ほどで、現在では1日に10~20件ほどの利用があるという。藤村氏は「管理画面をチェックしていると、ほぼ毎日チャットボットでギフトを選んでいただいていることがわかりました。チャットボットを経由して商品を購入するお客様のCVRも4%~5%と徐々に伸びています。現在はベビーギフトを中心に展開していますが、今後はクリスマスなどの季節商品、新生児向けやジュニア向けといった展開も見据えています」とさらに充実していきたいという。
さらに、全体的な成果について金子氏にお話を伺うと「オンラインストアを利用していただいくお客様の満足度向上にも大いに寄与できていると感じています。チャットボットの利用者数は22年12月と23年12月を比較すると3倍にも伸びており、1日平均すれば、100名前後の方がご利用してくださっています。“商品レコメンド”の用途でもさらに活用していきたいと考えています。弊社ではベビーやキッズ向けの雑貨、玩具、キッズコスメなど、新しいカテゴリの商品も次々展開しているので、より幅広いお客様に活用していただけるのでは、と感じています」と手応えを力強く語る。

次長 金子 裕明 氏
戸田氏は「もっとお客様に気軽に直感的に使っていただけるような会話を意識して、イレギュラーな質問にもチャットボットで解決できるような回答をご用意していきたいです。気軽にご使用いただくという点では、現在弊社ロゴを使用しているアイコンも、キャラクターにするなど楽しく工夫していければ、と考えています」と今後の展望を語る。
金子氏は「昨今では海外のお客様も増えており、今後は海外からのお客様への対応も検討したいと考えています。お問い合わせについても、レコメンドについても、さらにユーザビリティ―を高められるようなアイデアをどんどん盛り込んでいければと考えています」と締めくくった。
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