EC需要の高まりで増加する問い合わせにサポートチャットボットが自動応答し対応工数を削減!分析データはサービス品質の向上にも活用!

 「Commerce for a better future. /商取引でより良い未来に」をミッションにECプラットフォーム事業、EC運用受託事業、マーケティング支援事業を展開する『GMOメイクショップ株式会社』(以下、『GMOメイクショップ』)。月額1万円から利用できるネットショップ構築ASPカートシステム『MakeShop byGMO』(以下、『MakeShop』)は、全稼働店舗会員数4400万人(2020年3月時点)を誇り、全店舗総流通額は9年連続で業界No.1を記録した。2020年は外出自粛意識の高まりもありEC利用が拡大。同社におけるネットショップの純増数は前年比で245%と急成長を遂げている。

 10,000店舗以上という豊富なネットショップの導入実績と各ショップのスタイルや規模に対応した事業展開で支持を集めている『MakeShop』。顧客である各ショップへのサポートも大きな魅力で、ショップ増加とともに集中する顧客からの問い合わせ対応を担うべく、3つのサポートチャットボットを導入した。

 ここでは、MakeShop全般の問い合わせに対応するカスタマーサポートのうち「質問掲示板・マニュアル」と、業界初となるHTML/CSS関連の問い合わせに専門特化した「デザイン質問掲示板」という2つの窓口で活用されている事例をその成果とともに紹介していく。

【お話を伺った方】
「質問掲示板・マニュアル」
MakeShop事業部 QCグループ
古川 弘子 氏
MakeShop事業部 MakeShopカスタマーグループ サポート担当
松田 慎太郎 氏

「デザイン質問掲示板」
MakeShop事業部 保守運用グループ リーダー 兼 管理本部 情報システムグループ グループ長
島田 裕介 氏
MakeShop事業部 保守運用グループ
岡部 紗佑里 氏

課題

EC需要の高まりから問い合わせ数が急増!
オンラインマニュアル、FAQへのスムーズな動線確保が急務となっていた

 MakeShop全般の問い合わせを担当するカスタマーサポートには、1ヶ月に電話問い合わせが約4,500件、メールでの問い合わせが約2000件と合計6500件以上もの問い合わせが集中していた。特に2020年は新型コロナウイルスの影響による在宅時間の増加によりネットショップ需要が急増。ショップの契約・更新などの問い合わせはさらに繁忙が予想されていたため、2020年12月1日「質問掲示板・マニュアル」にサポートチャットボットを導入した。それまでの課題としては、オンラインマニュアルがあるものの、650以上もの機能を有するサービスだけに検索性がどうしても悪くなってしまうこと。また、障害が起きてしまった際の問い合わせが殺到してしまうことも大きな課題となっていたという。

 古川氏は「すでにMakeRepeaterなどの当社サービスにサポートチャットボットが導入されており、改善結果も出ていたのですが改めて比較検討をしたところ、コスト、サポート体制、そしてデータ分析面においての扱いやすさを実感しました」と、導入までの経緯を語る。松田氏は「MakeShop全般の問い合わせ対応を担うため、かなりボリュームのあるQ&Aが必要となりましたが、構築作業にはユーザーローカルのサポートもありスムーズに進めることができました」という。

 一方で2018年よりサポートチャットボットを活用している「デザイン質問掲示板」は、業界初となる顧客向けのHTML/CSSに関するサポート窓口。MakeShopではHTMLで編集も可能だが、その作業工程でページ構成が崩れてしまう、ページ上の機能が動かない、などの顧客サポートをマンツーマンで行っている。問い合わせ数は月におよそ1000件。その内容はマニュアルに掲載されているシンプルな問い合わせも多かった。さらに導入前にはプロダクトの高機能化に伴い、設定などが複雑化する中で稼動店舗も増え、問い合わせ数は増加傾向にあったという。

 島田氏は「FAQやマニュアルへのスムーズな誘導と、業務の効率化を同時に図るためにチャットボットの導入を決めました。特に重視したのはチューニング作業の操作性。各社のセミナーに参加し、管理画面を見ていく中でユーザーローカルのサポートチャットボットが最もバランスが取れていると感じました」と語る。管理画面の使用感については「管理画面の操作がすごく楽なんです。例えば、写真についてのお問い合わせでも、お客様によって“画像”、“イメージ”など表現がさまざま。そうした不一致語句の抽出から類義語の設定までがとてもスムーズに行えるので、ストレスなく扱えています」(岡部氏)。

  MakeShop事業部 QCグループ 古川 弘子 氏 MakeShop事業部 QCグループ
古川 弘子 氏

解決策・運営方法

豊富な分析ツールでPDCAも回しやすく改善もスピーディーに!
週に30分ほどのメンテナンスでチャットボットを育てることができた。

 「質問掲示板・マニュアル」を担当する古川氏は「管理画面はシンプルで、誰もが直感的に扱えるのが大きな魅力です。分析ツールも豊富でPDCAも回しやすく想像していた以上に使えるツールだと感じています。また、24時間対応できるのも大きな魅力。これまで対応できていなかった深夜帯にサポートチャットボットを利用していただいていることも判明し、サービス向上につながっていると感じています」と話す。松田氏も「2~3クリックで必要な画面に進めるので直感的に操作ができてしまうという感触。普段、操作をしないメンバーでも、一度触れればある程度使えるので、引き継ぎのしやすさも感じています」と語る。当初はカスタマーサポートのメンバー3人で担当していたが、管理画面の扱いやすさから現在は別部署のスタッフにも声をかけて7人で担当。問い合わせ内容をそれぞれの部署のメンバーが目を通すことで、よりきめ細やかな回答の作成、対応のさらなる改善を目指している。

 「デザイン質問掲示板」では、導入から運用までスムーズに運ぶことができた。「これまでの回答履歴、オンラインマニュアル、FAQページなどから、頻度の高いものを抽出し、ユーザーローカルの方にご支援をいただきながら初期登録を行い、社内テストを経て躓くこともなく運用をスタートできました」とは島田氏。またECサイトの階層構造(トップページ→カテゴリーページ→商品詳細ページ)と、サポートチャットボットの選択型フロー設計の会話シナリオがマッチしていたのも大きなメリットだったという。「お問い合わせには“トップページのおすすめ商品を増やしたい”“カテゴリーページの商品配列を変えたい”“商品ページの画像を大きくしたい”など、サポートチャットボットの会話の樹形図とマッチしていたので、質問がしやすいんですね。選ぶだけで答えが探せるというのは、ユーザーにとっても使いやすく、私たちにとってもメンテナンスがしやすいと感じています」(島田氏)。

 岡部氏は「運用を開始してからメンテナナンスにかける時間は週に30分ほど。業務時間を削られることはありません。その一方でデザイン質問掲示板では質問内容が複雑で幅広いため、チューニング作業の重要性を再認識しています。ログを見ながら類義語の登録や解答の追加を重ねてサポートチャットボットを育てるつもりで取り組むことが大事だと感じています」と語る。

成果

簡単な問い合わせが減少し、大幅な工数削減を実感!
ワンクリックでPowerPointレポートも出力可能で社内共有もスムーズに!

 「質問掲示板・マニュアル」では、サポートチャットボット導入直後から1日400件ほどの会話数で推移している。松田氏は「導入直後にこれまで多かった“機能の説明はどこをみればいいのか?”という問い合わせが激減しました。簡単な質問が減ったことで問い合わせのラリーも減少し、かなりの工数が削減できたと実感しています。また、サポートチャットボットの”サジェスト機能”がとても上手く機能していると感じています。類義語で登録していなかった言葉に対しても、質問内容や回答内容から的確に拾ってサジェストしてくれるので、回答までたどり着かないという状況が少ないと感じています」とその効果を語る。

 古川氏は「EC需要が増え、それぞれのショップさまの注文数が増えることで問い合わせ数も急増し今では未知の領域に入っていると感じているのですが、窓口への問い合わせ数はかなり抑えられていると実感しています」と笑顔を見せた。また「ショップさまへの周知はさらに徹底できると思っていますので、弊社メルマガを通して周知を行っていくとともに、今後はID連携をしてよりきめ細やかなサポートをしていきたいと考えています」(古川氏)と今後の展望も語った。

 「デザイン質問掲示板」でも導入後から、問い合わせ数15%削減という効果を出した。島田氏は「問い合わせ数は月によって振れ幅はあるものの、導入直後に結果が出たので効果を体感できました。また、マンツーマンで対応が必要なお問い合わせに絞られてきたように感じています」と、サポートチャットボットによってオンラインマニュアルへ誘導できている実感も。「対応する類義語を細かく設定することができるので、簡易なお問い合わせをしっかりと誘導できているのがサポートチャットボットの強みだと思います。工数や人件費の削減を考えても期待した効果を発揮し続けてくれていると感じています」(島田氏)。また、「管理画面からワンクリックでPowerPointレポートが作成できるのがとても便利です」と話すのは岡部氏。「数値だけでなく、伝えやすいグラフごと出力できるので状況把握がしやすいですし、社内での共有もスムーズです。現在はこのレポートを月次レポートとして社内共有用に展開し始めています。レポートにはお客さまから寄せられたご意見なども加えることで、自社サービスの内容を社内でより深く知ってもらうきっかけになりますし、よりよいサービスの提供を目指したフィードバックとしても効果があるのでは、と感じています」。

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