これまで窓口で行っていた、きめ細やかな問い合わせ対応をサポートチャットボットで実現!繁忙期の問い合わせ対応業務をチャットボット導入で1日5時間も削減!

 1899年に一般女子教育の先駆者である学祖・下田歌子氏が「女性が社会を変える、世界を変える」という建学の精神のもと設立された『実践女子大学』。東京の渋谷と日野に2つのキャンパスがあり、4640名(2021年5月1日現在)の学生が在籍する。女子大学ならではのきめ細やかな教育を展開し、女性のためのキャリア教育、多様なキャリアデザインを学生一人ひとりの適正を探りながらていねいにサポート。社会に役立つ実践的な教養と専門知識を身につけることができる機会も豊富に用意されている。

 学生とのきめ細やかなコミュニケーションも大きな特長の同校。しかし、新型コロナウイルスの感染拡大に伴ってキャンパスライフは大きく変化せざるを得ない状況に。それまでは、大学での窓口対応が中心だったが、急遽オンラインでの学生対応を余儀なくされることとなった。そんな中で採用されたのがユーザーローカルのサポートチャットボット。ここでは、窓口対応からオンライン対応へと切り替えた当時の様子から現在のサポートチャットボット活用方法などを学生総合支援センターのご担当者に伺った。

実践女子大学 実践女子大学短期大学部
学生総合支援センター キャリア・生活支援課
兼 経営企画部 広報課
近江谷 洋太 氏
学生総合支援センター キャリア・生活支援課
大谷 友香 氏

課題

コロナ禍を期に、学生問い合わせを窓口対応から急遽オンライン対応へ。繁忙期には1月に1200件もの問い合わせが殺到!学生も職員も大きなストレスに。

 学生からの問い合わせに対しては、主に窓口と電話で対応していたという『実践女子大学・実践女子大学短期学部』。しかし2020年4月、新型コロナウイルス拡大の影響で、その対応は一変する。コロナ禍によって学生対応はGoogleフォームによる問合せに1本化。しかし、入学・進学シーズンである4月~5月の繁忙期には、月に1200件もの問い合わせが殺到することとなった。「当初はGoogleフォームに寄せられた問い合わせを1件ずつチェックしてそれぞれの個別に解答を作成しメールで返答していたのですが、1件あたりの対応時間は平均すると10分ほど。職員にとってかなり負担が大きいと感じていました」と振り返るのは学生の生活・就職を支援する学生総合支援センターの近江谷洋太氏。同センターで窓口対応を担当する大谷氏も「窓口での対応から急遽Googleフォームでの対応に変わったことで、慣れないという点もあったと思いますが、オンライン上での“一方通行”での対応だと、学生からの質問の意図がつかめずに、質問で返すケースが発生するなど、思っていた以上にエネルギーが必要でした」と語る。

 また、膨大な問い合わせの解答に、返答までのタイムラグが発生することも気になっていたという。「土日を挟むと返事が週明けになってしまうため、学生にとっても職員にとってもストレスに」(大谷氏)。さらに、同じような質問でも回答する職員によって表現が違ったり回答内容に齟齬が発生したりというケースもやがて大きな課題に。質問によっては、答えられる職員が限られてしまい、ひとりの職員に回答業務が集中する問題も表面化していた。

 職員の在宅勤務が増えたことで、電話対応もままならなない状況で検討を始めたのがチャットボットの導入だった。「他校でも導入しているという話を聞き、2020年8月に検討をはじめました。各社さんのリサーチと、チャットボット体験をしてみて、ユーザーにも管理者にも使いやすく、言葉のゆらぎにも繊細に反応するAI自動言語処理能力の高さ、そして圧倒的な低価格が決め手となりユーザーローカルのサポートチャットボットの採用を決定しました」(近江谷氏)

解決策・運営方法

扱いやすさと手厚いサポートで不安なくチャットボット導入を完了!アイコンには馴染みのある“歌子ちゃん”を採用、チャットボットへの愛着もひとしお

 導入にあたっては、Googleフォームに集まった5000件ほどの問い合わせから、“よくある質問”を精査し、150件ほどのQ&Aを作成。「Q&A作成には時間がかかりましたが、ひとつの回答を作成すれば、“この質問にはチャットボットが答えてくれるんだ”と考えると苦ではなかったです(笑)。それだけチャットボットへの期待値は高かったですね」とは大谷氏。そうした導入の工程で実感したのはユーザーローカルのサポートの手厚さだったという。近江谷氏は「Q&Aデータを流し込む際に、階層を分けていく作業は悩んだ点です。ただ、こちらが悩む作業については、サポートでていねいに説明していただけたので不安なく導入が進められました」という。せっかくのツールを無駄にしないためにも、サポートの手厚さは重要なポイントだったという。

 管理画面の使用感についてはどうだろうか? 「学生にも、運営する側の職員にもユーザービリティが高いのが魅力です。管理画面も使いやすいですね。シナリオ不一致(回答できていない質問)や未解決ランキング(離脱者が多い質問)は、ビジュアル化してくれるのでとてもわかりやすく、解決策の糸口を掴みやすいんです。チャットボットは“対話形式でのデータが取れるので、学生が日頃、どんなことに疑問を感じて、何を知りたいと感じているのかが、見えてきたと感じています」と話すのは近江谷氏。一方で、「デザインやカラーを細かくカスタマイズできるのも魅力です。サポートチャットボットの色を、本学のHPの色味と合わせることで統一感が生まれ、学生たちのユーザービリティにも一役買ってくれていると思っています」とは大谷氏。チャットボットのアイコンは実践女子大学の創立者・下田歌子氏の伝記漫画『きらりうたこ』に登場する「歌子ちゃん」を採用した。

歌子ちゃん

 「苦労して導入したということもありますが、今ではチャットボットのことを我が子のように感じています(笑)。学生たちも愛着を持ってくれているようで、チャットボットを導入した甲斐がありました。問い合わせに加えて、“疲れたよー!”とか“眠いよー!”など「歌子ちゃん」と日常会話をする学生たちもいます(笑)」(近江谷氏)と、学生からも職員からも愛されるチャットボットが誕生した。

成果

導入直後からチャットボット回答率は94%!繁忙期には1日平均で約5時間の対応時間削減を実現!

 2021年4月にGoogleフォームへの問い合わせ体制から、チャットボット体制に完全移行したという同校。その初日から280人ほどの学生がチャットボットを使用し、94%という高い回答率で学生たちの満足度も導入当初から高かったという。以前は、窓口業務が忙しくなる4月には丸一日対応業務に追われることもあったそうだが、「他業務ができるくらいに、かなり応対作業が軽減されました」(大谷氏)と導入初月から成果は上々。チャットボットで回答できるFAQ的な問い合わせは激減し、繁忙期には1日平均で5時間ほどの対応時間削減という成果も!「これまでもホームページ上にFAQは設置していたのですが、学生たちはほとんどがスマートフォンを使用していることもあり、FAQを確認する習慣がなかったと思うんですね。FAQに埋もれていた回答をチャットボットが引っ張り出してくれるのは本当に大きな成果。問い合わせがあった時に“チャットボットで調べてみて”と伝えるだけで解決することも増えたので、窓口業務としてはかなりの負担削減につながっていると感じています」と大谷氏。

 また、「これまで気づけなかった学生たちの疑問や聞きたかったこともチャットボットを通じて見えてきた」と語るのは近江谷氏。「意外と学校内でのWi-Fi接続についての質問や、コロナワクチンの接種についての問い合わせが多いことは大きな気づきでした。多くの学生たちが気になっている質問は、質問項目をわかりやすくするなど迅速に対応できるので、チャットボット改善のきっかけになっています」という。そして、「チャットボットの精度を高め続けるポイントは、学生が今、何を知りたいのかを把握してくこと。サポートチャットボットは今のニーズがつかみやすいんです。メンテナンス作業は1週間に1回程度。今後は現状の解答率95%を少しでも高めていけたら」と考えているという。

 現在は履修内容に関してと就職相談といった学生生活関連に特化してチャットボットを活用しているが、今後は国際交流を担当している部署やWi-Fiやパソコン関連などの質問に対応する情報系の部署でもサポートチャットボットを導入する方針だという。「ゆくゆくはチャットボットで学内での手続きを自動化したり、問い合わせの多い部署専用のチャットボットを設置したりするなど、学園全体で使えるようになればと考えています」(近江谷氏)。

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