月間平均2,500件の問い合わせに対し99%以上の返答率!
豊富な商品情報をチャットボットでわかりやすく提供し顧客体験を向上
漁業を中心に創業100年以上の歴史を誇る『マルハ』と『ニチロ』が2007年に経営統合して誕生した、世界屈指の総合食品企業『マルハニチロ株式会社』(以下、マルハニチロ)。国内トップシェアの水産物サプライヤーとして、圧倒的な調達力を活かしたグローバルなバリューチェーンを構築し、「海といのちの未来をつくる」というブランドステートメントのもと、人々の豊かなくらしとしあわせに貢献し続けている。
冷凍食品、缶詰、フィッシュソーセージ、カップゼリーなどバラエティ豊かな人気商品を展開し、幅広い層から支持を集める同社。商品に対する問い合わせはお客様相談室で対応しつつホームページでも詳しい商品情報を提供している。さらに「お客様に、よりわかりやすく理解を深めていただき疑問を解消できるように」と2020年7月に導入したのがサポートチャットボットだ。ここでは、99%以上の高い返答率を誇るチャットボットの運用について、消費者志向推進部 業務推進課のT氏、K氏、R氏にお話を伺った。

課題
商品情報の探しやすさとユーザー反応の定量把握を目指してー
社内実績のあるサポートチャットボットを導入
マルハニチロでは、商品に関する問い合わせに対して、主に電話とメールで対応するとともに、ホームページでも詳細な商品説明とQ&Aを提供してきたが、運用を続けるなかで使いやすさの面での課題が見えてきた。T氏は「商品カテゴリが多岐にわたり、ホームページで目当ての商品が探しづらく、また、お客様がQ&Aをどれくらい見ているのか、反応や満足度を定量的に知りたいと考えていました」と振り返る。
また、若年層を中心に電話やメールでの問い合わせが年々減少している状況を踏まえて、お客様が気軽に問い合わせや自己解決ができるツールとしてチャットボットを導入することで、新たなタッチポイントとしての役割も期待された。

多彩な商品展開の一方で、ユーザーが求める情報にたどり着くまでの導線に課題があった
そこで、業務効率化とユーザーの反応の定量的な把握を目指し、チャットボットの導入の検討がスタートした。選定のポイントとなったのは、選択肢型の使いやすさと管理画面の機能面、そしてサポートの手厚さだ。「当社の別部署で社内向け問い合わせツールとしてユーザーローカル社のサポートチャットボットを導入していたため、安心感・信頼感は既にありました。加えて、使い勝手の良さと導入しやすい価格面が決め手となり、消費者志向推進部でも導入する運びとなりました」(T氏)
解決策・運営方法
回答品質重視のスモールスタートから段階的な全商品カテゴリの網羅に成功!
ログ分析から得られる気づきが支える、チャットボットの継続的な改善
導入にあたっては、「商品説明に特化したチャットボット」を目指して、多岐にわたる商品カテゴリのなかから、まずは約400のQ&Aからスモールスタートを切り、回答精度を高めながら段階的に展開した。2020年7月に「冷凍食品」と「缶詰」にカテゴリを絞り運用をスタート。その後、十分な回答品質を確認したうえで、2022年2月には「フィッシュソーセージ」カテゴリを、2023年2月には「カップゼリー」や「レトルト」などのすべてのカテゴリをチャットボットで網羅した。「段階的にすべての商品をカバーしたことで、スムーズな対応を可能にできたと感じています」とT氏。
チャットボットのアイコンには、ポップなオリジナルキャラクターを採用し、回答に合わせて表情や色も変化することで、ユーザーが親しみを持ちながら問い合わせできるような工夫をしている。

管理画面の使い勝手については「アクセス数や会話数、解決率などを自分で集計する必要がなく、グラフでスパッと表示できるので見やすくて便利です。メンバーで共有するレポート作成の手軽さも魅力です」とR氏。また、K氏も「会話履歴(ログ)のチェックが非常にしやすいです。例えば、ニュースで“冷凍食品の自主回収”という話題が出た時などは当社商品の自主回収ではなくとも問い合わせが増えますが、ログをリアルタイムにチェックすることで、お客様は今何を知りたいのか、何を心配しているのか、自主回収にまつわる臨時のお知らせが必要かどうか、といった判断が早くできます」と語る。

レポーティングも手軽にでき、社内共有をする上でも便利。
メンテナンスは業務推進課のメンバー5人で、月に1回行い、“この質問には答えられていない”や“質問と回答にアンマッチがある”という気づきを話し合って改修をしている。メンバーそれぞれの異なる着眼点が適切なメンテナンスに繋がっているそうだ。
K氏は「メンバーそれぞれが打ち合わせを繰り返す事で修正箇所のコツや類義語登録のセンスを深めることができたと感じています。また、会話履歴から足りていなかったQ&Aの気づきを得ることもありますね。例えば、ログの分析から"フィッシュソーセージの温め方"に関する問い合わせニーズを把握し、"フィッシュソーセージの温め方を教えてください"というQ&Aを追加したところ、多くの方が見てくださり、この質問に対する解決率は100%でした」と具体例を挙げた。


成果
年々増加するチャットボット利用数、導入から4年で月間平均2,500件!
YouTube動画の活用など、さらなる顧客体験向上を目指す
2020年の導入以来、チャットボットの利用は年々増加し、月間の平均会話数は、2023年の1,800件ほどから、2024年には2,500件ほどに増え、平均返答率も99%以上を維持している。K氏は、ログからお客様が回答に何を求めているかをキャッチして、Q&Aに反映していくことで、今後も高い返答率をキープしていきたいと語る。
さらに、サポートチャットボットによって、お客様へのサービスの付加価値を向上していこうという機運が高まっており、R氏によれば「もともとYouTubeでご紹介していた商品の説明動画などもQ&Aに盛り込み始めています。回答にリンクを貼るだけなので手軽に対応できるのも魅力ですね。例えば、当社商品の缶詰やフィッシュソーセージ、ゼリーの開け方の動画を回答に添付しています。また、工場見学についてのお問い合わせについては、ホームページ上で紹介している“バーチャル工場見学”のリンクを掲載するなど、ホームページ内を回遊できる施策も展開しています」という。

今後はさらなる認知度向上を目指すR氏は「チャットボットへのアクセスは増えているものの、まだまだ認知度は低いと感じています。今後は当社の公式SNSと連携するアイデアを考えるなど、より多くのお客様に継続してご活用いただけるようにしていければと考えています」と語る。
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