チャットボットでスピーディーな顧客対応を実現し、問い合わせ数も半減!!ユーザー目線で日々改善し、マスク関連の問い合わせにも臨時対応。
株式会社モバオク(以下、モバオク)は株式会社DeNAのグループ会社で、スマートフォンや携帯電話、パソコンでいつでもどこからでも出品・落札ができる日本最大級のオークションサイト「モバオク!」を運営している。モバオク!はファッションアイテムを中心に、プレミアムアイテム、趣味の品など常時幅広くラインナップされていおり、2004年のサービス開始以降、多くのユーザーに利用されてきた。モバオク!では「支払ったのに商品が届かない」「商品を送ったのに入金がない」といったトラブルを避けるため、落札者が代金を支払ったことを確認してから出品者がアイテムを発送し、落札者の受取通知をもって出品者に入金される「モバペイ」という独自のシステムを導入するなど、安全な取引ができる点も強みになっている。ここではモバオク!におけるサポートチャットボットの導入事例を紹介していく。
お話を伺った方々
株式会社モバオク カスタマーサービス部
白倉 新之助氏、永田 健太郎氏、千野 洋平氏、小林 楓氏
課題
CtoCサービスはスピーディーなサポートが求められるため、24時間リアルタイムに対応できるサポート体制を構築したい。
時間や場所を選ばずオークションが楽しめる「モバオク!」。CtoCという出品者と直接やりとりして購入するシステムのため、購買者はより低価格で購入できるというメリットがある。ただ、ユーザー同士での取引となるため、いつでもかんたんに「モバオク」でオークションが楽しんでいただくためには、万一お客様がわからないことがあった場合は、速やかに解決する手段の提供が必要だとカスタマーセンターは考えている。
モバオクでは以前からメール、電話、有人チャットの窓口を提供している。1日数百件のお客様からの問い合わせに混雑時や夜間などはスピーディにお返事ができないことが課題と考えており、そのため、常に開かれていて即時回答できる問い合わせ窓口を提供するために、チャットボットを導入した。「最初は(ユーザーローカルではない)他社のチャットボットを利用していましたが、チューニングする際にサービス提供元の会社に都度依頼しないと反映できなかったため、オークションでスピーディーに対応が求められるモバオク業態には合わないと感じていました。」と白倉氏は話す。
解決策・運営方法
有人チャット連携も可能なサポートチャットボットを導入。ユーザー目線で使いやすいチャット窓口を目指し、日々改善を重ねている。
チャットボットの乗り換えを検討し始めたモバオクでは、数社比較したうえで、チャットボットだけでなく有人チャット連携も可能なユーザーローカルの「サポートチャットボット」を採用することに決まった。ユーザーローカルはWebサイト分析ツールの「User Insight」を提供していることもあり、分析が強くチューニングがしやすいという点が決め手になったという。
導入後はユーザーローカル担当者のアドバイスをもとに改めてシナリオを精査していった。シナリオの内容も数が多すぎるのは良くないということで既存のFAQを精査して当初の半数ほどに絞ってスタートした。実際にチャットボットを公開してからは、表示回数や解決率などをみてシナリオの数をさらに減らしたという。また、シナリオの樹形図の階層が深すぎると良くないということで、既存のFAQの構造をボットの構造に合わせて組み替え、回答が長いものはできるだけ短くすることを意識した。
作成したシナリオを元にチャットボットの構築はユーザーローカル側が代行したが、モバオクでは並行してチャットボットの見せ方についての検討も進めていた。ユーザーに親しみを持って利用して貰うため、「『しおりちゃん』という新人オペレーターさんという設定でキャラクターを作ってキャラ付けもしました。」と白倉氏は話す。デザイン面では、「スマホのブラウザが圧倒的に使われているので、既存のデザインとどう共存させつつ、ユーザーが使いやすいところに置くか、というのをデザインチームと調整した。」と永田氏。
チャットボットを公開した後にも、都度シナリオを見直している。「実際にお客様から来ていた問い合わせを元に、モバオクを使う上でどんな順番でどこに疑問を持って躓いているのかを整理し、チャットボットの選択肢でその疑問を拾っていけるようにしました。」(小林氏)。
モバオクではシナリオ改善のために管理画面の分析機能も活用している。チャットボットで答えられていない質問の一覧を分析し、「ここは類義語の設定をしないといけない、ここについてのシナリオは用意していないなというのがシナリオ不一致からは発見できる」(千野氏)ため、シナリオ改善に役立っているという。またユーザーがどのような経路で選択肢を進んでいったのかを調べられる機能で、離脱率が高い選択肢を見てみると思わぬ発見があったという。「私たちにとって出品する作業自体は難しくないと思っていたので出品関連の選択肢の候補に「出品するには?」という問いはシナリオに登録していなかったのですが、離脱率が高かったんです。試しにその選択肢のなかに『出品するには?』というシナリオを入れたら一気に離脱率が下がりました。」(小林氏)。この事例から、ユーザーのなかにはどんな情報があるのかと思ってボットを使っている人も多いので、当然あるべきと思われる質問もチャットボットに登録しておくことが大事だと気づいたそうだ。
成果
リモートワークで電話窓口を休止してもチャットボットと有人チャットでスピーディーなサポートを実現。今後はユーザーの継続利用促進へのチャット活用も視野に。
モバオクがチャットボットを公開したのは東京都に緊急事態宣言が出る直前だったこともあり、リモートワークでのカスタマーサポートにチャットボットが非常に役立ったという。モバオクでは全メンバーにノートPCを配布していたり、以前からビジネスチャットツールのSlackで常にそこでやりとりする文化があったことで、スムーズにリモートワークに移行できたが、さらにチャットボットと有人チャットが機能していることで、在宅からのカスタマーサポートを継続できたという。白倉氏は「緊急事態宣言に伴い、電話窓口を休止したが、リモートワーク前にチャットボットや有人チャットを導入できていたのでかなり助かっています。生産性はむしろ上がっているのではないかと思います。」と語る。
永田氏もリモートワークとチャットサポートの相性の良さを実感している。「チャットの運用自体がリモートワークに向いていると思います。ユーザーローカルさんの管理ツールは見やすいので、ZOOMで管理画面を画面共有して話したりしていますし、場合によっては画面共有しなくてもわかるのが嬉しいですね。」と話す。管理画面からはすぐにシナリオを編集できるので、コロナ禍で「マスク」という問い合わせが増えたときには、マスクについてのシナリオを即座に追加し、問い合わせを未然に防ぐという工夫もできたという。
導入当初は画面の右下に小さく表示させるポップアップ型のチャットボットのみを設置していたが、加えて2020年6月にはよくある質問ページ(https://help.mbok.jp/hc/ja)のファーストビューに大きなiframe型で設置したことでチャットボットの利用数が大幅に伸びた。問い合わせ内容を振り返り、チャットボットを改善するというチューニングをデイリーで行ってきたことに加えてチャットボットの利用者も増加した結果、カスタマーセンターへの問い合わせ数を半減することに成功した。
今後モバオクではサポートチャットボットをさらに活用してカスタマーサポートの充実を見据えている。よりチャットボットで解決できる内容を増やしていくため、シナリオの内容や構造の組み換えを今後も実施していきつつ、さらなるチャットボットへの活用方法として「ユーザーの中には、新規登録しても使わずにやめてしまう方もいらっしゃいます。そういう方に、『こういうことだったらサポートしますよ』とプッシュ型でサポートするなど、継続利用を促すような使い方にも取り組んでいきたいですね。」(白倉氏)と、未来を見据えたアクションも視野に入れている。
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